昨年の10月の末、神埼高校でみなさんにお話をしてから、もう3ヶ月を超えました。きっかけは、芝原正章先生。僕にキャリア教育について話をしてほしいと依頼をくれました。ちょうどその頃に、本学の客員教授である谷口真由美さんが、講義に来られました。事前に学生に「聞きたいことアンケート」を取り、それをもとに「ラジオのDJ」のように、質問を読み上げながら、次から次へと講義を展開していきました。そのお話の面白さ、鋭さ、深さ、テンポの良さに、僕も魅了されました。講義を聞いた学生の感想文は、あ〜、やっぱり、谷口さんの言葉は、彼女たちの心に、しっかり響いたんだな〜、染み込んだんだな〜と実感できるものでした。
それで僕も、谷口さんに習ってやってみようと思ったのです。神埼高校から届いた生徒のみなさんの質問を読み込んで、お話に臨みました。そのときのことは、学長なんでもノート・「自分の感受性くらい」(2022年10月31日)に書いています。
そして、驚いたことに昨年末、神埼高校生徒のみなさんから、僕にお手紙が届きました。ずっしり三百数十枚、1人1枚、びっしりと感想が書き綴ってありました。お話をして、こんなにたくさんの感想を書いてもらったことはありません。
そこには、僕の話の中で印象に残った言葉、刺激を受けたエピソード、気づかされたこと、面白かったこと、興味を持ったことなどが書かれていて、多岐にわたっていました。
「言葉」と言っても、僕の独創的なものでも何でもなく、どっかで読んだり、聞いたりしたものです。そんな言葉で気が楽になったり、不安を小さく感じたり、励まされたり、行動のはずみになったり、とにかくひとつでもふたつでも、心に届いたものがあったようで、ホントにうれしいです。
こんな言葉をあげてくれた生徒が多かったです。
・生き方に正解はない。正解を探すから不安になる。問い続けることこそが大事だ。
・大切なのは今。今の自分を知ること。そして、現実とちょっと先の未来を見よう。
・夢や目標は持つ「べき」ものではない。無理して持とうとすると、将来、予想外の素敵な可能性を 否定することになる。夢は目標は、できっこないようなものが面白い。
・若いうちにやっておくべきことは、失敗。そして旅。海外なら2カ国以上に行こう。
・人生に壁なんてない、ただ道があるだけだ。
・過去と他人は変えられないが、自分の未来は自分次第で変えることができる。
・人生は何があるかわからない。選択を繰り返し、偶然の出会いの連続。だから楽しい。
・これからの時代は、学歴よりも学習歴。今しようとしている選択が将来を決めるわけではない。100年の人生のイントロに過ぎない。
そして、案外関心を喚起したことに、話題にした、世界の国別、県別の大学進学率があります。たとえば、佐賀県が40%で京都が70%など、同じ日本でも、こんなに違うのかという驚きがあったようです。
驚きといえば…
「40代からでもバンドを始めるんだ!」というコメントも何人かいました!(やる気になればカンタンだぜ)
他にも、それこそ書ききれないほど、いろんなコメントがありました。
「おばあちゃんになってもパワフルに学び続けたい」、「世界の社会や企業のありようから女性がもっと活躍すべきだ」、「新聞や読書にチャレンジしたい」などなど。
昨年の10月から3ヶ月、直接話す機会はなかったけど、みなさんと壮大な対話をしたような実感がぐわーっと湧いています。みなさんからの手紙は、これからもずっと僕の宝物です。
あ、そうだ。Hump Backの「拝啓 少年よ!」についても、「大好き!」とか、「聞いてみます」とか、反応があったし、ならばこれも聞いてくださいというおすすめもありました。
ありがとうございます。
Rad Wimps 「正解」とか、Mrs Green Apple「インフェルノ」とか、いろいろ。
お昼に、自分で作った弁当食べながら、身体揺らせて聴いています。